沖縄が東洋一の観光リゾートを目指すなら、「普天間基地」の跡地に「IR(統合型リゾート)」施設を大々的に展開することこそ、沖縄の経済を飛躍的に発展させる近道。
そのためには、日本も大胆に「一国二制度」を導入。沖縄県全体を特例地域にしてシンガポールに負けないような観光関連政策を進めるべきと、橋下徹氏は話す。
二つの道がある「一国二制度」どちらを目指すべきなのか
観光関連政策を進めるための「一国二制度」には、二つのやり方がある。
①国自身が”本土の制度”と”沖縄の制度”というまったく異なる制度を作る。
つまり、国が作った”特例制度”に乗っかる「一国二制度」。
②国が沖縄に決定権を与え、沖縄自身が本土ではできない仕組みを作る。
つまり、沖縄がみずから”特例制度”を作る「一国二制度」。
より沖縄の特色を前面に出し、”沖縄ビジョンX”を実現するためには、後者を目指すべきだと橋下氏は言う。
「前回話したシンガポールの場合は、独立国家だから当然自分たちで意思決定ができる。
法律、税率、企業誘致のルール、そして外国人観光客の入国審査のルールまで、シンガポール政府が決定。
しかし、もし沖縄の公道でF1レースをやりたいと思っても、①の場合は、国に『道路交通法違反だ』と猛反対される。
実現するためには、国会議員や日本政府がどこまでやる気を持っているのか不安だし、何より膨大な時間がかかる」(テレビ局記者)
しかし後者の『一国二制度』なら実行することができる。
沖縄県主導の「一国二制度」なら、公道で「F1レース」開催も可能
もし、沖縄の公道で「F1レース」やるとしたら、その結果は火を見るよりも明らかだ。
「沖縄県知事に、国が公道でレースをやる決定権を与える。
そうすれば、国に『特例制度』を作ってもらうのを待つよりも、沖縄みずからが制度を作る方が実現する可能性ははるかに高くなる。
これが決定権をその地域に渡す『一国二制度』のやり方。
もし沖縄が東洋一のリゾートを目指すなら、沖縄に『特例制度』を作る決定権を与えるべき。これが橋下氏の持論です」(前出・テレビ局記者)
実は橋下氏は、大阪府知事時代に、大阪のメインストリート御堂筋でF1マシンを走らせるイベントを開催。
大阪・万博記念公園でF1マシンがデモ走行 / 大阪文化芸術フェス2017
http://f1gate.co/2yusQ53
沿道は数十万人の人達で膨れ上り、成功した経験がある。
今、大阪が誘致活動を行なっている「IR」の誘致場所は、大阪湾の広大な埋立地。
この公道なら封鎖しやすく、「F1レース」を実現するチャンスはあると橋下氏はみる。(次号へ)
(参考文献:「沖縄問題、解決策はこれだ! これで沖縄は再生する。」(橋下徹 著))
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