那覇港湾施設│旧称那覇軍港でオスプレー離発着訓練が日常化??

那覇軍港

那覇軍港訓練が日常化??

ウクライナ情勢が激化する中、嘉手納基地には連日国外からの着陸が確認されている。
さらに、県内の米軍基地にはウクライナの次に備えるために本土からの人員強化の動きもある。
そんな中、沖縄の中心の那覇市街地からすぐ目の前にある「那覇軍港」での動きも活発化している。

2月16日在沖米海兵隊政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐は、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)で米海兵隊が強行した航空機の運用を伴う訓練を巡り「軍港は理想的な場所」との認識を示した。
米軍キャンプ瑞慶覧で沖縄県の溜政仁基地対策統括監に伝えた。溜氏は訓練を容認できない考えを伝えたが、オーウェンズ氏は今後も訓練で軍港を使う可能性を否定しなかったという。

「軍港は理想的な場所」だからこれからも訓練を行う!

このニュースは残念ながら東京には伝えられていない。
那覇軍港の場所からすると、お台場あたりでオスプレーが連日離発着訓練をしている。そこには米兵が銃を持って見守っている姿が・・・。
近くには、野球場や公園もある。もちろん住民も多数住んでおり、那覇空港もすぐ近くにある。そんな場所で、アメリカ軍は日常的に訓練を行ってるということだ。
これが沖縄だ!

那覇軍港

那覇軍港移設~なかなか進まない浦添ふ頭への移設問題~

国場川の河口南側、明治橋の西側に位置する那覇軍港施設。その北側には民間の那覇港那覇ふ頭、那覇港フェリーターミナルがあり、また南側には陸上自衛隊那覇駐屯地があります。
那覇軍港施設は、ベトナム戦争時には重要な後方支援基地でもありました。

かつては沖縄最大の軍港でしたが用地の部分返還が進められ、那覇軍港施設は現在、沖縄県内にある軍港としてはアメリカ海軍のホワイト・ビーチ地区に次ぐ規模となっています。
1974年に全面返還が日米間で合意され、全面返還に向けての準備が進められています。

那覇軍港の歩みと任務

1945年6月4日、沖縄戦で米軍が小禄に上陸、小禄半島の小禄村は、その83% が米軍基地として長らく接収されています。
1972年 の沖縄返還協定で「那覇軍港」は「那覇港湾施設」と名前が変わりました。
意図はわかりませんが、こんなところに「米軍」の基地があったのでは当時の政治家の顔がたたなかったのでしょうか?

1974年 第15回日米安全保障協議委員会 (通称2プラス2)が那覇軍港の全返還に合意して、返還されることが決まったのですが、そこからが牛歩。
その後、国道331号・国道332号の拡幅、那覇西道路の海底トンネル建設などのため、一部用地が日本側に返還されました。

那覇軍港施設は那覇市の垣花町、住吉町にある那覇港湾施設の面積は55.9ヘクタール。
使用している部隊は第 835 米陸軍運輸大隊、空軍貨物関係連絡事務所、海兵隊貨物関係連絡事務所、第 10 支援群、陸空軍販売部、海軍部隊 などです。

「那覇港湾施設の浦添市への移設」問題に注目!!

1996年12月2日、沖縄に関する特別行動委員会 SACO 最終報告で、全面返還について「浦添埠頭地区への移設と関連して、那覇港湾施設の返還を加速化するため最大限の努力を共同で継続する」と条件付けられています。

2001年3月1日、浦添市長の儀間光男が那覇港湾施設の浦添市への移設容認を表明。
以後、浦添埠頭に代替施設を建設した上で、那覇港湾施設は全面返還するという条件で準備が進められています。

2013年2月10日、浦添市長選挙で軍港代替施設「受け入れ反対」を公約に掲げた松本哲治が初当選。
4月5日、安倍晋三内閣が2028年以降の条件付き返還の実現を発表します。

2015年4月20日松本市長が公約を撤回、「移設を受け入れる」と発表しています。

そういった中、2021年5月18日の「琉球新報」では、興味深いニュースを伝えています。

「那覇軍港の浦添施設 あす国と地元4者協議 1年半ぶり”北側案”など確認へ」

米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添ふ頭への移設を巡り、国と県、那覇市、浦添市、那覇港管理組合が軍港の形状などを検討する移設協議会を、19日にオンラインで開催することが分かった。
開催は2019年11月以来約1年半ぶりで、昨年8月に県と那覇、浦添両市が代替施設の北側配置案に合意して以来初となる。
軍港の移設先を「北側案」とすることを確認するほか、民港の形状案などについて話し合う見通し。

移設協議会について県はこれまで、民港形状案の合意を踏まえ開催されるとの立場を示しており、玉城デニー知事も軍港移設に関して明確に説明することは避けてきた。
3月末に3自治体と那覇港管理組合が民港の形状案をまとめたため移設協議会の開催が決まり、今後、軍港の配置先など移設計画について具体的な協議に入るものとみられる。

17日は那覇港管理組合議会(議長・島尻忠明県議)の全員協議会があり、高良亨計画建設課長が組合構成団体の県、那覇市、浦添市の議員らに民港形状案の概要を説明した。

松本哲治市長、那覇軍港について語る

~那覇軍港移設と西海岸開発は粘り強く協議進める~
那覇港湾施設(那覇軍港)移設と西海岸開発、キャンプ・キンザーの跡地利用についての展望は。
軍港移設は、昨年の3者合意をベースに改めて県知事、那覇市長と先行返還発言の真意などについて協議したいと考えている。
私の名前を書いた3万人が安易に軍港を受け入れたとは思っていない。浦添市民が喜んで軍港を呼んでいるわけではないので、その点は繰り返し県、那覇市には伝え続けていかないといけない。
西海岸開発については埋め立て面積を小さくしつつ、キンザー跡地と一体的な利用を目指す。
より良いものを求めて県などとの協議を継続する。その上で沖縄県全体の振興に資する空間となるよう取り組んでいく。
(沖縄タイムスの浦添市政3期目特集より引用)

那覇軍港移設、キャンプキンザー返還は、軍用地に興味のある者にとっては最重要案件。

福岡県福岡市で「軍用地情報サービス」を切り盛りする”軍用地”ビジネスの達人・荒木貞征氏は、那覇軍港施設の軍用地としての価値について、
「空港と都市部の間に位置する素晴らしい立地条件。返還されたら、街ができるのはみえています。跡地利用はまだ不明ですが沖縄は観光立県、ある程度予想はできる」とおっしゃっていました。

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