「軍用地投資」は相続税対策なのか、資産の組み替えのための資産整理なのか、何のために買うのか「目的」をはっきり絞ることが大切と語る、福岡県福岡市で「軍用地情報サービス」を切り盛りする「軍用地投資の達人」荒木貞征氏。
「軍用地投資」に特化した「軍用地情報サービス」
福岡県福岡市にある「軍用地情報サービス」は、活発な動きを見せる沖縄県の米軍基地底地の売買取引をメインに、外人住宅、宿泊施設、オフィス、レジ、テナント等、様々な不動産投資物件の情報を提供している会社です。
まずは荒木社長に「軍用地投資」の魅力について伺ってみました。
荒木「在日米軍の基地や施設に利用されている土地は『軍用地』といわれ、所有者は大半が民間です。
在日米軍基地が集中する沖縄県では、『賃借人が国』であり、資産評価額も低く設定されている軍用地は『安定した不動産投資物件』として以前から人気があります。
売買市場は主に沖縄県内で完結する場合が多いのですが、弊社のネットワークを生かして様々な軍用地の売買物件情報を全国にお届けしております」
また『軍用地情報サービス』では、資産形成や相続対策などの購入目的に対し、基地の倍率や相続倍率、評価額、周辺土地の相場価格などの調査、検討を行います。
お客様の目的に合わせた軍用地物件を提案しております。
さらに投資の他に、不動産を活用した相続対策、事業承継対策、個人、法人所得税対策など、専門家を交えて様々なケースにも対応可能です。
不動産投資は新鮮な情報とタイミングが、税対策は緻密な計算と計画が大切です。流れの速い不動産情報の”今”を知り、ご自身にマッチした投資、税対策をナビゲートしています。」
「人気の軍用地」ベスト5
そんな荒木社長が、「軍用地」を買う場合の注意点としてあげるのが、
「基地の特徴をきちんと理解して、自分の購入目的にあっているかどうか確かめること」
と話す。この「軍用地」人気があるから買った方がいいよ。この「軍用地」安いから買った方がいいよ。
そういったセールストークに迷わされてはいけないと、改めてアドバイスを送っている。
そうしたアドバイスを踏まえて、今回は荒木社長お勧めの「人気の軍用地」を紹介しましょう。
1位嘉手納基地と弾薬庫
嘉手納飛行場は、嘉手納町、沖縄市、北谷町にまたがる極東最大のアメリカ空軍基地。
3700mの滑走路2本を有し、およそ100機の軍用機が常駐する。面積は、羽田空港の何と2倍。嘉手納町の面積の82%が、嘉手納飛行場や嘉手納弾薬庫地区に占有されている。
そんな嘉手納空港と嘉手納基地弾薬庫の魅力について、荒木社長はこう話す。
荒木「軍用地といえば、嘉手納空港と言われるほど、名前が通っています。言ってみれば、街の中心地。あそこだったら人が集まってくるなと分かりきっている。安ければ、誰でも買いたいところ。何と言っても一番人気です。売る人も多い。地主さんも多い。出せば売れるとわかっている。だから、みんな欲しがるわけです」
2位那覇空港・自衛隊基地
那覇市内にあり、民間機と自衛隊機が共同で使用する軍民共用の飛行場。那覇の港湾施設、陸上自衛隊・那覇訓練場、陸上自衛隊・那覇駐屯地、航空自衛隊・那覇駐屯地那覇宿舎、那覇空港用地が所管施設となっている。
「那覇空港の『軍用地』が出れば、こちらもすぐ売れてしまいます。倍率も嘉手納よりも低い。
しかし那覇空港は、なかなか出ないレア物件でもあります。一番高くて倍率70倍になったこともある。
でもこれは、異常です。 バブル期にもない”買ってはいけない”倍率。自分のお客さんには『買わない方がいいですよ』と、忠告したことがあります」
3位キャンプ・キンザー
那覇空港から出発してリゾートエリアに向かって58号線を走ると「浦添市」の看板が出てきたあたりにある「キャンプ・キンザー」アメリカ海兵隊の兵站施設ですでに返還・・・ではなく移設が決まっている。浦添市西部から北部にかけて長さおよそ3km、国道58号から西海岸にかけて幅約1km。
戦後から沖縄の本土復帰前にかけて、軍需物資の貯蔵や補給、修理などのための巨大な倉庫群・兵舎が建設され、米陸軍の極東随一の統合補給基地となっている。
「那覇にも近く、国道58号線と海沿いの県道に挟まれた海を臨む丘陵地。パルコが近くにでき、沖縄の新都心よりも平坦な住宅地で、将来はリゾート開発の可能性もある、魅力的な物件です。返還を見越して、将来上がること間違いなし。区画整理され、30%土地が減ったとしても、今なら坪単価60万から70万円で購入できます。将来は90万から100万円で売れるから、お得。今のうちに広い敷地を確保して将来、不動産の収入を得るには最適ではないでしょうか」
4位トリイ通信施設
読谷村にあるアメリカ陸軍の基地。基地のゲートに立つ鳥居が名前の由来。1986年に陸軍第10地域支援群司令部が牧港補給地区から移駐してきたことにより、在沖米陸軍の上級司令部となっている。
「今まで40倍だったところが、様々な噂もあり急に倍率が10倍くらい上がり、去年の注目株です。黙認耕作地もありましたが、今は追い出しを行なっています。去年のトレンドを、もう一つあげるとしたらホワイト・ビーチも注目を集めました」
5位那覇軍港
那覇市内にあるアメリカ陸軍が管轄している在日米軍基地。かつては沖縄最大の軍港であったが、用地の部分返還が進められ、現在はアメリカ海軍のホワイト・ビーチ地区に次ぐ規模を誇る。
「空港と都市部の間に位置する素晴らしい立地条件。返還されたら、街ができるのはみえています。跡地利用はまだ不明ですが沖縄は観光立県、ある程度予想はできる。50倍代で出たら、すぐ売れています。昔は人気がなく17倍の時もあった。もしあの時、買っていたら大儲けできたはずですね」
さらに荒木社長は、購入する目的を考えるのなら、次の2点は押さえておくべきと話す。
「資産形成のために軍用地を買うのなら、返還予定地を狙べき!相続税対策のためなら、嘉手納飛行場や弾薬庫といった硬いところがおすすめ。必ず目的を決めてから、場所を決めてください」
これから人気を呼びそうな投資すべき「軍用地」
さらに荒木社長には、これから人気の出る「軍用地」についてもお話を伺った。
荒木「私の推しは、キャンプ・シュワブ。物件はあまり出てきませんが、じわじわ出ている。
いずれ辺野古に基地ができます。一方で、キャンブ・シュワブは返還されません。ただし、キャンプ・シュワブの中にはジャングルもあります。だから場所は吟味する必要があります」
「そしてもう一つあげるとすれば、ホワイト・ビーチ。上がり切ったとはいえ、まだまだ上がる要素は充分にあります。あと弾薬庫でいえば、恩納村の弾薬庫が狙い目かもしれません」
「基地のエリアをみながら総合的に判断することがポイントです。キャンプ・ハンセンにも、ジャングルがあります。
なのに平気で45倍といった倍率をつけることがある。だから注意が必要。その物件を買ってしまって、万が一返還されたら、売れるわけがありません」
「また沖縄は、政権交代が起きるお国柄。革新系になった場合は、返還リスクが高まります。帰ってこない物件を狙うなら、そのあたりにも注意が必要です」
「軍用地投資」初めての人へのアドバイス
「こういうのも何ですが、ネットに騙されないこと。『嘉手納飛行場でました57倍です』と書かれていても、実際は52倍が妥当なケースがよくあります。情報を素早く得るための手段を考えた方がいい。信頼のおけるメルマガなどは、登録したほうがいいと思います」
「売った人、買った人、全員にメリットがなければダメ」と話す、荒木社長。これこそ、まさに蓋し名言!?
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