嘉手納基地!「嘉手納飛行場」及び「嘉手納爆薬倉庫地区」のこれまでの”あゆみと問題点”

嘉手納基地

軍用地人気NO1嘉手納飛行場とは?

嘉手納飛行場といえば軍用地人気NO1?! 軍用地といえば嘉手納飛行場と思っている方も多いのでは?「滑走路買ったさ~」「買うなら滑走路でしょ」等々SNSの軍用地関連でもいつも話題になるのが「嘉手納基地」 なぜそんな嘉手納基地が盛り上がるのか?

その秘密は「嘉手納基地の門前町「コザ」にドルの雨が降る!!鳴り響いた「沖縄ロック」よ、再び」軍用地地主会『土地連』でも書いた、軍用地主を主人公にした小説「鯨岩」あたりにヒントがありそうだ。

単純にサンフランシスコ条約で嘉手納基地以南は返還する。と言っているから嘉手納基地は返還されないから軍用地投資の最大のリスクとされる「返還」がないからだけだとは思えない。
いずれにしても、軍用地の歴史を作ってきた「基地」であることは間違いない。

嘉手納飛行場なぜ人気なのか

嘉手納飛行場に限らず、軍用地を購入する人たちにはそれなりの目的があると思います。
私が購入者にヒアリングしたところによると
①相続対策
②分散投資のための長期保有

この二つが圧倒的に多いのですが、多くの投資家はそれでも「流動性」を口にします。
インカムもキャピタルもさらに流動性も備えている不動産投資はなかなか存在しませんが、軍用地は多くの方がおっしゃっているように例外中の例外。
その中で、流動性を考えると人気のあるところを買うのはあたりまえで、ある時から「売れやすい」ところで有名な嘉手納飛行場が売れ始め、そのことが値段の引き上げにつながり
さらに人気が出ている。と推測されます!
さらに・・・。
ここは沖縄県内の方しか知らないとこだと思いますが、銀行評価が影響していることは間違いありません。
銀行が独自で出している倍率表がありますので入手できたらそれを見ると一目瞭然。
沖縄県内の銀行といえば、琉球銀行、沖縄銀行、海邦銀行の三行ですが、それ以外にもコザ信用金庫、農協系、漁協系もあり、そこが独自の倍率表を出しており
それを見ると各銀行の評価がわかります。軍用地研究会スタッフが取材したところ下記の表を入手しました。(ちなみに大手二行ではありませんのでちょっと甘めです)
キャンプ・キンザーは返還(移転)が決まっていますが、場所的に見ても返還(移転)後の値上がりが期待できるのでしょうか、各行かなり評価が高いのは事実です。
キンザーを除けば軍用地としては嘉手納飛行場が銀行の評価も一番高いのもあって人気だということがわかります。

ランク 基地名 倍率目安
A地区 那覇空港用地
那覇空港自衛隊基地
キャンプ・キンザー
55~60
B地区 嘉手納飛行場
那覇軍港
50~55
C地区 嘉手納弾薬庫(恩納以外)
キャンプ・コートニー
45~50

嘉手納基地「基地の島、沖縄」の縮図と言われた嘉手納町

嘉手納町は、那覇市から北へ23キロメートルの地点にある沖縄本島中部の街。北は比謝川を挟んで読谷村。南東は北谷町、沖縄市と嘉手納飛行場内で境界を接しています。
嘉手納町は、南北に8キロメートル、東西は北部でおよそ2キロ、南端はおよそ5キロの南北に細長い逆L型の街。
街を流れる比謝川は、沖縄市から東シナ海へ流れる沖縄本島で最大の流域面積を誇っています。
嘉手納基地~嘉手納町

県営鉄道嘉手納線

戦前は、県営鉄道嘉手納線が運行する交通路の要衝にあり、沖縄中部における経済、文化、教育の中心地としての役割を果たしてきました。
この線路が戦後も残っていれば、今の沖縄の交通はかなり違ったでしょうね~。きっと、もっと早くアジアの中心になっていて製造業なども多く起業されていたに違いありません。
こんな駅まであったということを知っている人少なくなってきてますが、今となっては想像もできない世界だったと思います。

嘉手納駅

嘉手納町HPより

しかし昭和19年9月に旧日本陸軍航空本部中飛行場ができたこともあり、米軍による沖縄上陸作戦が始まると最初の上陸地点となり、集中砲火を浴びて貴重な文化遺産など全てを破壊され、昭和20年4月。
日本陸軍航空本部中飛行場
上陸した米軍は直ちに嘉手納飛行場を占領。この年6月には2250メートルの滑走路が完成させています。

戦後は、朝鮮戦争の勃発によって嘉手納飛行場は”極東最大の空軍基地”となり、昭和42年には4000メートル級の滑走路を2本完成させると、嘉手納町のおよそ82%の土地が嘉手納飛行場や嘉手納弾薬倉庫地区として接収され、「基地の島、沖縄」の縮図といわれてきました。
嘉手納飛行場

「嘉手納飛行場」、及び「嘉手納爆薬倉庫地区」のあゆみ

昭和43年2月、台風から避難するためにB-52戦略爆撃機の部隊が常駐。11月19日には離陸に失敗して、墜落して炎上する事故が起きます。
この事故がきっかけで、B-52部隊は撤去されることになりました。

昭和47年の本土復帰に際して、「嘉手納飛行場」「キャンプサンソネ」「陸軍住宅地区」が統合され、「嘉手納飛行場」として米軍に提供されます。

昭和54年から米太平洋空軍の装備の近代化がはかられ、同年9月にはF-15イーグル戦闘機を配備。
さらにF-4DファントムからF-15イーグル戦闘機3飛行隊へ改編がおこなわれました。

しかし、嘉手納基地再編統合によって平成4年をもって、F-15イーグル戦闘機18機も撤退しています。

平成3年、ピナツボ火山の噴火に伴い、フィリビンのクラーク基地から第353特殊作戦群が一時移駐。その後、第18航空団準構成部隊として常駐するようになりました。

「嘉手納飛行場」の今

現在の嘉手納飛行場は、(長3689m 幅91m)(3689m 幅61m)の 2本の滑走路も持つ、極東で最も活発な米空軍基地。太平洋空軍第5空軍隷下の第18軍用群が駐留しています。
第18航空団の主力は、第18運用群。この部隊は、F-15C/Dイーグル戦闘機を有する第44及び第67戦闘機を主力とする第909空中給油中隊、第961航空空中管制中隊や第31及び第33救難中隊などからなります。

また嘉手納飛行場は、北西に飛行場地区と南東に居住地区に別れています。
嘉手納飛行場の南東には、空軍のF-15C/Dイーグル戦闘機の駐機場、そしてエンジンテスト場、小型機洗機場、海軍のP-3Cオライオン対潜哨戒機、P-8Aポセイドン対潜哨戒機及び、EP-3電子偵察機などの駐機場、大型・小型機整備格納庫などがあります。

そして嘉手納空港北西には、空軍の大型機の駐機場になっており、空軍のKC-135Rストラトタンカー空中給油機、E-3Bセントリー空中早期警戒管制機の大型機、HH-60Gベイブホーク救難機などの駐機場やメンテナンス場、大型・中型機洗機場などもあります。さらに騒音問題を解決するために、平成12年7月に遮音壁が建設されました。

また陸軍の兵員600名とパトリオット・ミサイル(PAC3)24基が平成18年に配備され、翌年には最新鋭のステルス戦闘機F-22Aラプター戦闘機12機が一時配備されました。
さらに近年にき、州空軍所属F-16ファイティングファルコン戦闘機や、F-35AライトニングII戦闘機なども、一時配備されています。

「嘉手納基地」の”騒音”及び、”水質汚染”

そう言った中、騒音対策が大きな問題のひとつ。嘉手納町では昭和53年から航空機騒音測定器を町役場の屋上に設置して常時、騒音測定を行ってきました。
しかし、平成7年には嘉手納町航空機騒音オンラインシステムを導入。令和2年には町内4ヶ所に航空機騒音測定器を設置して、常時測定を行っています。

嘉手納町民は、絶えず航空機事故などの不安と隣り合わせ。

本土復帰後に起きた米軍航空機関連事故の内、基地内619件の中、なんと575件が嘉手納飛行場で発生しています。
そして基地内では航空機燃料や合成洗剤の流出事故も度々起きています。
平成31年に沖縄県が行なった水質調査によると、嘉手納町内の湧き水や地下水から、高い濃度の有機フッ素化合物が検出されており、嘉手納基地の水質汚染も問題視されています。

かでな道の駅

軍用地に興味がある方が下見?購入?のために沖縄にお越しの際は是非立ち寄っていただきたいスポットが「かでな道の駅」
現在は改修工事中なので工事前の写真を掲載しますが、ここの見どころは、飛来した戦闘機の写真があったり、1Fのお土産店には軍払下げっぽいものが売っていたりします。
一番の魅力は屋上展望台。そして資料館。
ここでも、そこで撮影した写真を使わせていただいていますが、屋上には無線機を持った(?)カメラマンの姿が必ずと言っていいほど見かけられます。
新聞社の方か、趣味の方かわかりませんが、変わった飛行機がやってくるのを待っているのか、巨大な望遠カメラを用意して無線機とPCとにらめっこしているのですぐにわかります。
もし、購入する人でしたら、「だいたいあの辺かな~」という想像を膨らませるのにももってこいの場所だと思います。
かでな道の駅
かでな道の駅

嘉手納飛行場(令和2年3月末現在)詳細

 第18航空団
所在地 嘉手納町 沖縄市 北谷町 (1市2町)
面積 19,86㎢
地主 12,955人
年間賃貸料 29,623,000,000円
基地従業員 2,666人
管理部隊 第18航空団
使用部隊 第18航空団 在沖米海軍艦隊活動司令部 その他
主要工作物 管理事務所 学校 食堂 家族住居 隊舎 格納庫 発電機室、教会 郵便局
図書館 消防署 滑走路 誘導路 駐機場 遮音壁 洗機場 その他

嘉手納飛行場 倍率

嘉手納飛行場は人気NO1というのも倍率をみると納得する。
ちなみに、58倍があれば即買い!という不動産会社もあるくらい人気。
現在(2021年7月22日)は、軍用地専門と言われている不動産会社のサイト「うちなーらいふ」という沖縄限定のポータルサイトを見ると・・・。

うちなーらいふ軍用地
うちなーらいふより引用
宅地見込み地のカデナ飛行場です。滑走路から約100メートルの場所に軍用地でました!!
56.56坪から分筆後の18.85坪が売買の坪数となります。
まとめて買いたい方は、1筆売買も可能です。年間軍用地料:102,312円
軍用地嘉手納町屋良 62.31㎡ 価格637万円

637万円÷102,312円 62.26倍という計算になる。
他にも、58~9倍くらいの売り物が多数存在している。

コロナ前は、65倍でも売れていた。
ちょっと高上りし過ぎのような気も・・・。

利回り計算すると、102,312円÷637万円=1.6%ということになる。
嘉手納基地は昨年も川北の宅見で1%程度アップしているのでこのままずっと上がり続けると仮定すると10年後にはざっくり1万円の賃料アップが見込まれるのでそのあたりも魅力ではある。
個人的には、川北の宅見で56倍程度があったら即買います!

嘉手納弾薬倉庫地区

嘉手納町、沖縄市、うるま市、読谷村、恩納村にまたがっているのが、嘉手納飛行場に連動する嘉手納弾薬庫地区です。総面積は26.58㎢。
嘉手納弾薬倉庫地区は、米軍の沖縄占領と共に使用され、従来陸軍が管理してきましたが、在沖米陸軍の機構再編に伴って、陸軍の弾薬庫が昭和53年7月に韓国や中近東に移設されたのを機に、第18航空団第18整備群第18弾薬中隊が管理運営。陸・海・空・海兵隊の任務を支援しています。

海軍の場合は南部弾薬庫、那覇空軍・海軍補助施設の瀬長島にあった海軍弾薬庫の返還に伴い、昭和51年に移設。
空軍地域の一部を使用、対潜哨戒機の魚雷弾頭や爆雷を貯蔵しています。

また嘉手納爆薬倉庫地区には、陸軍貯油施設の嘉手納タンクファームがあります。
米軍は嘉手納町、北谷町、那覇市、具志川市に昭和20年から27年にかけて、タンクファームを建設。
これらの施設間にパイプラインを敷設して連結。米軍の主要基地間を結ぶ動脈としてジェット燃料やガソリンなどを送油しています。

嘉手納弾薬庫地区(令和2年3月末現在)詳細

所在地 嘉手納町 読谷村 恩納村 沖縄市 うるま市
面積 26,58㎢
地主数 5,099人
年間賃貸料 12,418,000,000円
基地従業員数 315人
管理部隊 第18航空団第18整備群(空軍地区)
在沖米海兵隊基地司令部(海兵隊地区)
使用部隊 第18航空団第18整備群第18弾薬中隊 その他
主要工作物 管理事務所 家族住宅 弾薬貯蔵庫 哨舎 予備発電機室 ポンプ室 消防車
その他

嘉手納弾薬庫
嘉手納弾薬庫
嘉手納弾薬庫
ベトナム通り嘉手納弾薬庫地区といっても、一般の人たちは「どこなの?」「弾薬庫なんて危険なエリアだ!」と思われそうですが、弾薬が一杯おいてあるということを考えると何かあったら危険はまちがいありません。近隣の住民はそういった不安もあるのではないでしょうか?

嘉手納空港には、滑走路はもちろんですがそれ以外に整備工場や研究施設もあります。
上の表にもありますが、公表されているだけで2600人のアメリカ軍人が勤務しています。その多くが居住エリアに住んでおり、居住エリアは嘉手納基地の中にもありますが、それでは足りずに近隣の知花・ファミリーやキャンプ・シールズにも家族がすんでいます。

嘉手納基地が今のような形になっていく過程で、家族の住んでいる近くに爆撃弾や、化学薬品、毒ガス(??)、化学兵器(???)そんなものを置いておくわけにはいかない!
そいうことから、近くに弾薬庫を作ってそこに置いておこうということで作られた。ということを聞いたことがあります。

貯油施設も同じ発想で、万が一火がついても居住エリアに影響のない離れた場所に設置したということもあるみたいです。
私たちはその施設を目で見ることができませんので、今どんな危険が潜んでいるのかもわかりません。

このエリアにはキャンプ・キンザーが移転してくることが決まっています。
キャンプ・キンザーの何がいつ来るのかは未だ明確にはなっていませんが、そのための工事もすでに進められております。

またこのあたりでは、毎週日曜日にフリーマーケットが開催されており、それを楽しみにしている方も多いと聞いています。
ちなみに、上の写真のように古着や米軍払下げ品など様々なものが売られていますので日曜日晴れてたら行ってみてはいかがでしょう?
朝8時半~9時頃がねらい目かもしれません。

陸軍貯油施設(令和2年3月末現在)詳細

所在地 嘉手納町 北谷町 沖縄市 うるま市 宜野湾市
面積 1,28㎢
地主数 994人
年間賃貸料 1,499,000,000円
基地従業員数 138人
管理部隊 米陸軍沖縄基地管理本部
使用部隊 国防兵站局エネルギー部門 その他
主要工作物 管理事務所 倉庫、ポンプ室 警護所 送油管 燃料貯油所 消化施設 その他

陸軍貯油施設嘉手納

嘉手納弾薬庫倍率

嘉手納飛行場に比べるとかなりお得な、嘉手納弾薬庫。
同じく「うちなーらいふ」を見てみると
軍用地!施設名;嘉手納弾薬庫地区(573m2:年間地代439101円)
嘉手納弾薬庫読谷村親志 573㎡ 価格2,328万円 53倍!!
こちらもどんどん値上がりしている。
この調子だと55倍があってもおかしくない状況。
ちょっと前まで45倍とかあったのに~ と嘆いても後の祭り。

まとめ

軍用地人気NO1の嘉手納飛行場と嘉手納弾薬庫の嘉手納基地ではありますが、コロナ真っ最中で、7月になったのに値上がりしている。
このサイトを見て、軍用地買いたいといい方にはご紹介をしていますが、なかなか買えないのが現状です。

株も不動産も結局は同じで、買えない人は、まだまだ下がるといい、売れない人はまだまだ上がるという。
本当に買おうと思っている人は、その時がチャンス!
それが軍用投資である!ということを知っていただきたい。

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